オープンシステムについて専門誌も発売されております。是非あわせてご覧下さい。


~価格の見える家造り~

~イエヒト~

オープンシステムで何ができるのか

オープンシステムとは?

従来、日本国内で家を新築する際は、ハウスメーカーや工務店に行き、彼等が提示したプランをそのまま受け入れるという一連の流れが、今までは新築物件の建て方として一般化してきました。しかし、このような型にはまった方法では家造りにあなたの希望・夢を反映することは非常に難しい……というより、かなり困難であるといわれています。

そこで、オープンシステムという、建て主の希望を可能な限り叶えることに優先度を置いたシステムが注目を浴び始めました。家造りのプロが最初から最後まで、あなたと二人三脚で相談に乗り、理想を追い求め、家そのもののデザインはもちろん、家の建築素材からネジの一本一本に至るまで、望むことは、どこまでもこだわる事ができます。

今まで日本ではあまり認知されていなかったシステム。そもそも、従来の発注方式と何が違うのか?まずはその事から説明する必要があります。

 

ハウスメーカー・工務店における一括発注方式があなたの夢にもたらす問題点

一括発注方式の問題点

まずは、大手ハウスメーカーや工務店を通して家を建てる場合について説明します。

一般的に、家を建てる、リフォームを行うことを考えると第一に工務店やハウスメーカーに足を運ぶ方が多い傾向にあります。

従来のハウスメーカーらが取ってきた方法では住宅工事に関わる数十もの専門業者への発注を全てハウスメーカー・工務店といった「元請け」と呼ばれる企業が行います。こうした発注方式は「一括発注方式」と呼ばれ、わずらわしい専門業者との取引を全て行うものです。これはメリットとも取れますが、逆に言えば専門業者への発注・注文がどのようにして行われているかが建て主にはクローズ(閉じられて)で知ることができない状態になっております。

この方式では建て主⇒ハウスメーカー⇒工務店⇒専門業者といった注文の流れになりますが、この流れの中での⇒部分には全て”中間マージン”が発生します。ハウスメーカー越しによる一括発注では、請求金額うちのかなりの金額がこの中間マージンに占められることになっている現状です。

さらに、市場経済の原理として元請けとはできるだけ最大の利益を得ようとするものが多く、その利益の算出は下請けに支払う金額を下げる事で捻出しようとします。そうすると必然的に最終的な下請けである、家造りに直接関わる最も重要な専門業者の予算は非常に微々たる物となります。結果、専門業者による家造りはその僅かな予算の中で行われることとなり、それに見合った施工品質になってしまう可能性があります。

家とは非常に高価で、とても大きな買い物です。しかし、見積もりの内訳が理解できないのが現状です。

 

では、オープンシステムではどうなのか?分離発注による費用の透明化

オープンシステムの仕組み

そもそも、上記のようなお金の流れが不透明な家造りの方法がまかり通っているのは日本くらいなもので、欧米ではこのような概念はありません。

では、欧米ではいかにして工事価格が透明な家造りを行っているのでしょうか?その答えの一つとして今回説明させていただくオープンシステムによる分離発注があります。分離発注とは、建て主が建築工事に関わる業者それぞれに直接工事を発注する発注方式であり、本当に仕事をする人に対して、正当な対価を支払う事が出来ます。

オープンシステムとは、建て主が建築の専門家の助けを借りて分離発注する方式です。工務店など中間業者が工程に入らないため中間マージンは抑えられますが、これをお客様自身で行うとなると、契約の手続きに専門知識が必要になります。

そこで、設計会社がCMR(コンストラクションマネジメントリーダー)としてそれらの契約そのものの監理や、各種資料・契約書の作成をサポートします。ここで大切なのが建築士がCMRとなるため、デザインなどにこだわりながらも安心した家造りが可能になるシステムです。

オープンシステムで家を建てるときは次の手順になります。

まずは、どの予算でどんなものが作れるのか?のお見積もりを出すため、綿密な打ち合わせを何十回も重ねて、作りたい理想の家の形(基本設計)を決定していくことから始まります(細かな材料はどうするのか?デザインはどうするのか?品質はどうするのか?など)。お客様とイメージを共有していかないといけないためこの点には非常に時間がかかります。

そして、どの業者と契約を結んだら良いのかの判断材料を得るため、工事区分(瓦屋、クロス屋など)ごとに複数業者からの相見積もりを集めます。

お客様の中には知り合いに大工さんがいるから、電気工事屋さんがいるからその工事を何とか頼めないだろうか?という場合もあるかと思います。その業者さんから、同様に相見積もりを出していただければ判断材料が増え、より理想的な選択ができるかもしれません。いずれにせよ、業者さんを決定するのはお客様自身となります。

オープンシステムでの契約は設計事務所が元請けとして発注などを行うわけではありません。お見積もりが出揃った後、お客様は各業者と直接契約を結んでいただきます。

そのため、工事に必要な見積もりは全ての打ち合わせの後で発生します。全てにおいて建て主が発注を行うため、請求される金額は純粋に工費にのみ、原価(実行予算)の見積もり金額です。前述したような、中間マージン等の無駄な費用が省かれ、より理想に合った質の高い家造りが可能になるのです。

 

こだわりの家造りに必要なものとは。

オープンシステムでは設計士は主にサポートを行う立場であるという事は説明致しましたが、この方式では従来の一括発注方式のような、言うなれば「一度契約さえ終わればあとは建つだけという”簡単さ”」は望めません。それが問題であるというお客様も中にはいるようです。

建て主が行うべきことは最初の契約と、あとは提示された金額を支払うたったの2ステップのみですので時間的にも、時には金額的にも抑えることは可能です。ただし、”自由な設計・デザイン”という家造りにおいて非常に重要であり、最も楽しめるポイントを引き換えにする必要があるため、その点をよく考えておく必要があります。

オープンシステムでは「モデルルーム」や「事前に用意された建築方式」という物はありません。自分の求める家のビジョンが、例え漠然としたものであっても存在しており、そのビジョンを実現するために多くの時間を設計・打ち合わせの時間に割り振っても良い、という方でないとこのシステムを利用するのは難しいかもしれません。しかし、それだけ多くの時間を打ち合わせに用いることで、一括発注方式では得られない、”家造りにおける自由度”という特筆すべきメリットを得ることができます。

 

自由な設計、高い安全性

自由な設計

次に実際の家造りにおいて、オープンシステムを利用する事による最大のメリットである”自由度”についてご説明しましょう。
「科学資材を使わない、燃やせばクギしか残らないようなエコな家が欲しい」「柱にはこんな素材を使いたい」

「要望はたくさんある。こんな家をこれだけの予算で建てたい」そんな要望であっても、どうすればその予算で全ての要望を叶えつつ、実際に工事に着手することができるのか。設計士は希望を叶える方法を考えます。その為にはある部位の質を下げる必要が出てきたとしても、建て主と相談し、了解を得ることができる妥協点を見出すまでは工程を進めていくことはできないため、綿密な話し合いの上お客様が納得できる理想の形を造っていきます。そして、全ての点で建築士の提案と建て主の希望が合致した時に初めて着工します。

実際に工事が着工された後でもオープンシステムのメリットが存在します。

着工中の工事現場には定期的な設計士の監理・チェックが必要です。

そこで一番大切な事は「監理」の中立性です。
オープンシステムでは、建築主と工事業者が直接契約なので、監理する側(設計士)と、監理を受ける側(工事業者)の利害関係が成立しない為、中立的な立場で監理を行うことができます。

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